お気に入りのCD/DVD - 声楽曲

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声楽曲のCD/DVDが7件見つかりました。

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ムネモシネ
ヒリアード・アンサンブル ヤン・ガルバレク(サクソフォン)
歌になりたがっているサックスと音になりたがっている古い時代の歌との交感
(ライナーノーツより)

男声のア・カペラと、ジャズ・サックスとのコラボレーションのCDで、 このコンビは、数年前、「オフィチウム」というCDをリリースしています。
「オフィチウム」は、男声のア・カペラによるグレゴリオ聖歌と、ジャズ・サックスとのコラボレーションだったのですが、 今度の「ムネモシネ」は、ペルー民謡やバスク地方の民謡、中世ヨーロッパの教会音楽、ガルバレク自身の曲まで、22世紀(!) にわたる、世界の音楽を取り上げているのだとか。
ただし、聴いている分には、歌詞は全く聞き取れず、「歌」、というより、人の喉が発する、「美しい音」を 聴く、独特の心地良さを感じます。 そして、サックスは、あくまでも涼やかに、「声」に寄り添う。
暑い夏の夜、クーラーをかけながらこのCDを聴き、ひととき、別世界に身を委ねてみてはいかが?
ちなみに、「ムネモシネ」とは、ギリシャ神話に出てくる、記憶の女神の名前なのだとか。

マーラー 嘆きの歌
マイケル・ティルソン=トーマス指揮 サンフランシスコ交響楽団 他
マーラーがウィーン音楽院卒業のときに作曲したカンタータ。20歳のときの作品だが、 すでに交響曲1番、2番のモチーフが断片的にきこえてくる。
カンタータは3幕から成っている。

第1幕。とある国の王女が、「森の中で赤いきれいな花を見つけて、私の所に持ってきた者と結婚する」と お触れを出し、邪な心をもつ兄と、純真な心を持つ弟も、我こそは、と森へ出かけた。先に赤い花を見つけ、 眠り込んでいた弟を兄は剣で切り殺す。
第2幕。森の中をさすらっていた吟遊詩人が何かの骨を見つける。その骨を笛代わりに吹いてみると、 骨は、自分が王女と結婚すべく森の中で赤い花を見つけたものの、兄に斬り殺されてしまったいきさつを語りだす。
第3幕。吟遊詩人は、森の中で拾った骨を持って、王女の結婚が行われる城へ出向く。そこで骨の笛を吹く。 骨は、今ここで王女と結婚しようとしている男に殺されたことを語りだす。宴席の客はすべて逃げ出し、 城はがらがらと崩れ落ちる。

2005年12月4日追記:
20歳のこの作品、およそ20年後の歌曲集「亡き子をしのぶ歌」へと通じるものがあるようにも思われます。

マショー ノートルダム・ミサ他
ヒリアード・アンサンブル
僧侶、詩人にして音楽家である、ギョーム・ド・マショー(1300頃-1377)は、いまから600年以上前の中世フランスで活躍していました。 中世の時代の教会音楽は、全て声楽のみの音楽。しかも男声のみ。時代が下ると、楽器を使うようにもなるけれど、それは何百年も後の話。

ノートルダム・ミサは、ミサの典礼文の全てに、一人の作曲家が曲をつけた、現在知られている限りでは最初の曲、ということで音楽史上、 非常に注目されている作品だそうです。それ以前は「キリエ」だけ、「クレド」だけを作曲する、という例はあったそうですが一人で全文に曲を つけることはなかったそうです。
そういう、音楽史的な話はともかくとして、実際聴いてみると、クリアな声色、リズムの活き活きしていること!
私自身は宗教曲をほとんど聴いた事がないし、むしろ「聴かず嫌い」だったのだけど、この曲に限ってはリズムが活き活きしていて大好きです。

ショーソン 歌曲集
ジェシー・ノーマン(S)
ショーソンについては別項でも紹介しているのですが、私の最も好きな作曲家の一人です。 今から100年前のフランスの上流階級の家庭に生まれ育ち、幼い頃から絵画や文学、音楽に親しみ、大学では法学を学んで弁護士の資格まで取得した ものの、幼い頃からの音楽への情熱を捨てきれずにマスネやフランクに師事し、20代後半になって作曲を始めたショーソン。時として「素人っぽい」などと 当時のフランスの楽壇から批判された事もあったというが、
「たとえ一頁であっても、人の心にしみ通るものを書かずには倒れたくないと、ただそれだけを願っています。」
と友人に書き送った、その言葉にショーソンの音楽の本質が語り尽くされている、と思います。

このCDに収められている、「愛と海の詩」、「終わりなき歌」は、ショーソンの歌曲を代表する2曲と言っていいと思います。どちらも、ショーソンの特徴である、 おおげさになり過ぎない憂愁をたたえた作品です。

ルクー カンタータ「アンドロメダ」
Dinah Bryant(soprano), Zegar Vandersteene(tenor), Phillippe Huttenlocher(baryton), Jules Bastin(basse)
Choeur Symphonique de Namur, Orchestre Philharmonique de Liege, Pierre Bartholomee
ルクーは15歳のときに、自分の天職は作曲をする事だと気づき、ベートーヴェンの後期弦楽四重奏曲と、バッハの音楽に傾倒し、フランクに作曲を師事しました。 1890年にフランクが亡くなった後はフランク門下のダンディに作曲を師事。ダンディは、ルクーにオーケストレーションを教えた後で、1891年度のブリュッセル でのローマ賞コンクールに応募することを勧めました。ダンディは、ルクーの才能を非常に高く評価していたからです。ローマ賞コンクールに提出するためのカンタータの 題材として、ギリシャ神話のアンドロメダの逸話を選んだルクーは、心血注いでカンタータ「アンドロメダ」を書き上げたものの2等賞に終わり、憤慨したルクーは賞を 受け取らなかった、と伝えられています。ルクーが1等賞を取れなかったのは、審査員たちが「あまりにモダン過ぎる」と判断したためだということです。

肝心の曲の方は、ワーグナーの影響をかなり受けた、斬新な作品でとても20歳そこそこの人が書いたとは思えないです。この作品が2等賞なら、いったいどんな作品が 1等賞を取ったのだろう、と疑問に思います。
「アンドロメダ」の一部をブリュッセルで聴いた、ベルギーの大ヴァイオリニスト、イザイは非常に感銘を受け、ルクーにヴァイオリン・ソナタの作曲を依頼しました。 こうして作曲されたのが、別項で紹介したヴァイオリン・ソナタです。

ブラームス ヴィオラ・ソナタ(全2曲)、2つの歌
Veronika Hagen(viola) Paul Gulda(piano) Iris Vermillion(alt)
ブラームスの2曲のヴィオラソナタと、アルト、ヴィオラ、ピアノのための2曲の歌曲の収められたCDです。
ブラームスの2曲のヴィオラソナタは、もともとはブラームス最晩年に作曲された、クラリネットとピアノのための2曲のソナタで、 それらをブラームス自身がヴィオラとピアノのために編曲したものです。
最晩年のブラームスは、創作意欲の減退を感じ作曲から遠ざかっていたそうですが、 ミュールフェルトという優れたクラリネット奏者の演奏を聴く事により再び創作意欲を沸き立たせ、 クラリネットとピアノのためのソナタを2曲、クラリネットと弦楽四重奏のためのアンサンブル、 クラリネット・チェロ・ピアノのためのアンサンブルと、クラリネットのために4曲の室内楽曲を作曲したそうです。
そのうち、クラリネットとピアノのための2曲のソナタは、ブラームス自身がヴィオラとピアノのために編曲し、 このCDでのヴェロニカ・ハーゲンのヴィオラによる演奏は、クラリネット版で聴くのとは雰囲気が変わり、 淋し気な気分がより濃く伝わってくるような印象を受けます。
アルト、ヴィオラ、ピアノのための2つの歌は、とても優しく暖かい雰囲気いっぱいの歌曲で、 ブラームスは交響曲と室内楽曲しか知らなかった私にとっては、ブラームスの別の一面を垣間見る事ができ、 新鮮な印象を受けました。
最近、ヴィオラ奏者の友人が企画したサロンコンサートで、 2つの歌曲をライブで聴く機会を得、「優しく暖かい曲」、という印象をさらに強くし、「懐かしい」という思いも感じました。

ミヨー:弦楽四重奏曲第1番 op.5(1912)
ルクー:ノクチュルヌ、「アンドロメダ」からの断章
ショーソン:「終わりなき歌」
ラヴェル:弦楽四重奏曲
Petersen Quartett,Julianne Banse(soprano),Wolfram Rieger(piano)
フランス近代の弦楽四重奏曲と歌曲をまとめた一枚です。
ミヨー(Dalius Milhaud : 1892-1974)はその生涯に400以上もの作品を残した、 いわゆる「フランスの六人組」に属する作曲家です。 ミヨーの弦楽四重奏曲は全部で18曲書かれており、第1番は作品番号5ということでミヨーにとっては最初期の作品になります。 その曲想は溌剌としたリズムが印象的です。

ルクー(Guillaume Lekeu : 1870-1894)はわずか24年の生涯の間に多岐にわたるジャンルの作品を数多く書き残したものの、 ヴァイオリン・ソナタのみがかろうじて知られている程度ですが、 このCDでは歌曲が2曲(いずれもピアノ五重奏伴奏によるソプラノ)収められています。
Nocturne(ノクチュルヌ)は、ルクー自身の詩による、穏やかで暖かい雰囲気の曲です。
CDではFragmentとしか表記されていないもう一つの歌曲は、 ルクーがブリュッセルのローマ賞コンクールに出品したカンタータ「アンドロメダ」からの断章をピアノ五重奏用に編曲したものです。 ギリシャ神話の「アンドロメダ」のエピソードに由来するカンタータ全曲の中から、 怪物のいけにえとして岩につながれたアンドロメダが嘆きの言葉を歌う部分が抜粋されたもので、 これを聴いたベルギー出身の大ヴァイオリニストのイザイがルクーにヴァイオリン・ソナタの作曲を依嘱したのは有名な話です。

ショーソン(Ernest Chausson : 1855-1899)の「終わりなき歌」はピアノ五重奏伴奏のソプラノのための歌曲で、 フランス歌曲に詳しい人であれば馴染みの曲でしょう。ルクーの歌曲の演奏でも言える事ですが、ソプラノのBanseは情感豊かに歌い、 ピアノも弦もソプラノを引き立たせるよう、少し抑え目に演奏しています。

ラヴェルの弦楽四重奏曲は、このCDに収められている曲の中では最も馴染みのある曲でしょう。 Petersen Quartettは旋律をしっとりと歌わせていて好演です。

[CAPRICCIO 10860]

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