CD/DVD検索結果

ジャケット写真をクリックするとAmazon.co.jpの該当商品ページを表示できます。

ベートーヴェンのCD/DVDが6件見つかりました。

1件目から6件目まで表示します。

ベートーヴェン 弦楽四重奏曲第14番、15番
イタリア四重奏団
ベートーヴェンは第9交響曲を完成させた後、弦楽四重奏曲の作曲に10数年ぶりに取り掛かった。 ベートーヴェンの後期弦楽四重奏曲である。12番から16番、そして、13番の終楽章として作曲されたものの、後に 独立した「大フーガ」。
その中でも13、14、15番は、長大で、古典的な4楽章の曲ではなく、より楽章数が多い。13番は6楽章、14番は7楽章、15番は5楽章。 ここで紹介するイタリア四重奏団のCDは、14、15番のカップリングという、贅沢なCD。

14番は、第1楽章の、暗いアダージョ楽章が最大の魅力。ただ暗いのではなく、その中に神秘的、ともいえるものが垣間見える。 15番は、「リディア旋法による、病気から回復した者の神に対する聖なる感謝の歌」と記された第3楽章が、これまた神秘的な雰囲気を醸し出し、 全体の白眉。

ベートーヴェンの交響曲に見られるような、休む間もなくひたすら前進して行く、そういった推進力は少なく、古典的なソナタ形式にも 則っていないけれど、マーラーやワーグナーなど、近代の作品を聴き慣れた耳には、抵抗なく受け入れられると思う。

ベートーヴェン 弦楽四重奏曲第13番
古典四重奏団
5曲あるベートーヴェンの後期弦楽四重奏曲の中で、この13番はいささか特異な存在です。6楽章からなるこの曲を初演したとき、 第6楽章のフーガがあまりに長大で、聴衆からも演奏者からも評判があまりにも悪かったため、後に第6楽章を短いアレグロの楽章に 書き直し、オリジナルの第6楽章を「大フーガ」という、独立した作品としたのです。 そのため、13番の第6楽章にはアレグロ楽章を演奏するCDが多いのですが、このCDでは、オリジナルの大フーガを演奏しています。
上で、「5曲の弦楽四重奏」と書いたのですが、その5曲の中には「大フーガ」は数えていません。どの音楽評論家も、ベートーヴェンの 後期弦楽四重奏に触れるときは「5曲の弦楽四重奏と、もともと第13番op130の最終楽章として作曲され、後に独立した大フーガop133」などと 紹介するようです。
第5楽章の、とても美しく、悲しみに満ちた「カヴァティーナ」の後、アレグロの第6楽章が続くものと思っていて「大フーガ」を聴くと、最初は 辛いものがあるかもしれません。フルコースの料理を食べ、デザートの後にコーヒーが出るものと思っていたら最後に分厚いステーキが出てくるような 感覚。しかし、慣れてくると「やはりこちらのほうが良かったんじゃないかな」と思います。抒情的で悲しみに満ちた「カヴァティーナ」の後に、軽快な アレグロではなく、複雑で緻密で巨大な「大フーガ」が続く方が、悲しみを受け止めるべきものとしてはより相応しい、そんな気がするのです。

ベートーヴェン 弦楽四重奏曲第15番
古典四重奏団
ベートーヴェンの後期弦楽四重奏曲の中で、初めて聴いた曲がこの15番。京都のとある名曲喫茶に数年ぶりで訪れたとき、神秘的、 というか現実を超越したような、胸を打つ音楽が流れていて、それが第3楽章のリディア旋法によるアダージョ楽章だったのです。
第1楽章のアレグロ楽章の、重々しい序奏に続く主題の中に、孤独で、悲痛な感情を聴き取ることができ、晩年のベートーヴェンの感情を 追体験させる音楽です。
第3楽章は、病に臥せっていたベートーヴェンが一時的に体力を回復したときに、神に捧げる感謝の気持ちを音楽にしたもの、と 伝えられていて「病癒えた者の神に対する聖なる感謝の歌」と楽譜に書かれているそうです。その内省的で崇高な音楽は、ベートーヴェンの 後期弦楽四重奏曲の中でももっとも気高いものの一つ。
第5楽章は、歌うような序奏から情熱的な主題へ、そして軽やかで明るいコーダへと音楽が流れていきます。もともとはこの楽章を 第9交響曲の終楽章に使うつもりだったのを、有名な「合唱つき」に変更したため、弦楽四重奏へ転用したそうです。

古典四重奏団の演奏は、イタリア四重奏団のゆったりと旋律をうたわせる演奏とは対照的に、速めで、あまりテンポを揺らせない、 「今風」なスタイル。聞くところによると、このカルテット、どの曲も暗譜で演奏するそうです。 「最初は遊び半分の気持ちで暗譜で弾いてみたけれど、暗譜で弾いた方が集中力が増す事が分かったので、どの曲も暗譜で弾く事にした」、 と、雑誌のインタビューで応えていたのを読んだ事があります。

ベートーヴェン 弦楽四重奏曲第14番
ハーゲン・カルテット
ベートーヴェンの後期弦楽四重奏曲は12から16番と「大フーガ」ですが、実際の作曲順序は、12,15,13,14,16番の 順で、この14番は実際には15番目の弦楽四重奏曲です。作曲順序と作品番号がずれているのは、単に出版の順序がずれていたから、 という理由です。
15番が5楽章構成、13番が6楽章構成、そしてこの14番が7楽章構成と、作曲順序に従って楽章が1つづつ増えていって、 古典的な楽章構成からだんだん逸脱しているのです。もっとも、最後の16番では「伝統的な」4楽章構成に戻っていますが。
長大で内省的で哀しげな旋律で歌う第1楽章、活き活きとした明るい主題をもつ第2楽章、ごく短い間奏曲である第3楽章、内省的では あるものの穏やかで明るい主題が変奏する第4楽章、冒頭でチェロがプレストで突っ走りそのままの勢いで軽快に走る第5楽章、悲しみに 満ち、13番のカヴァティーナと雰囲気の似ている短い第6楽章、力強く明るい主題で始まり、最後に強烈な3つの和音でやはり力強く 終わる第7楽章。様々に変転する感情を描くこの四重奏曲、晩年のベートーヴェンの不安定な感情を反映したものなのだろうか?

このCD、余白部分にウィンドウズPCで見る事のできる楽譜が収録されています。それも、ただ楽譜が収録されているだけではなく、 PCでCDを再生すると、音楽に合わせて楽譜が動くというスグレモノ。

ベートーヴェン 後期弦楽四重奏曲集
Quartetto Italiano
往年の名カルテット、イタリア四重奏団によるベートーヴェンの後期弦楽四重奏曲集。 1967年から1969年にかけての録音ということなので、もう30年も前の、今となっては古い演奏になり、もはや古い演奏スタイルなのかもしれませんが、 私は、旋律をゆったりと歌わせるイタリア四重奏団の演奏がとても好きです。
ベートーヴェンの弦楽四重奏曲は全部で17曲あり、前期の第1番から第6番、 中期の第7番から第9番の「ラズモフスキー・セット」と第10番「ハープ」と第11番「セリオーソ」、 後期の第12番から第16番と「大フーガ」という、3つのグループに分かれます。
以下、後期四重奏曲を作曲順に紹介します。 後期四重奏曲は32曲のピアノソナタ、9曲の交響曲、ミサ・ソレムニスの作曲が終わった後に着手された、ベートーヴェン最晩年の作品群です。

第12番(op.127)は、一連の後期四重奏曲のなかで最初に作曲された作品で、第9交響曲(op.125)より作品番号が2つ後で、 12番、15番、13番の3曲は、ロシアのガリツィン公爵に作曲依頼され、公爵に献呈された曲です。 楽章構成は4楽章構成と一見古典的。第2楽章の変奏曲が穏やかで静かな美しさを湛えている点や、第4楽章が軽やかな雰囲気を醸し出しているあたり、 中期の「傑作の森」時代の曲とはずいぶん趣きが異なります。

第15番(op.132)は、いささか不思議な経緯を辿った曲です。もともとは4楽章構成として計画されたものの、途中大病に悩まされ、作曲を中断する羽目になりました。 病気から回復したとき、それまでの計画にはなかった長大な第3楽章が書き加えられることになりました。 第3楽章は冒頭の「病から癒えた者が神に捧げる感謝の歌」と記された部分と、それに続く「新しき力を感じつつ」という部分があり、 「感謝の歌」の部分はとても静かで崇高な雰囲気のアダージョ、「新しき力を感じつつ」の部分は溌剌とし活気に満ちたアンダンテです。 「新しき力を感じつつ」の部分が終わると、「感謝の歌」が変奏されて現れ、次いで「新しき力を感じつつ」の変奏が現れ、最後に、「感謝の歌」が 「心をこめて、深い感情で」と記され、さらに変奏されて現れます。この第3楽章は変奏を重ねる毎に楽想が長く引き伸ばされ、 楽章の最後の「感謝の歌」の2度目の変奏に至って、この世の音楽と思えない崇高な境地に達します。
神秘的で崇高な第3楽章の後を受けた第4楽章は短い行進曲で、第3楽章の「新しき力を感じつつ」の気分を引き継いだかのような曲想で、 アタッカで第5楽章に続きます。第5楽章の主題は、情熱的で若々しさを感じさせる力強いものですが、元来は第9交響曲第4楽章の主題として作曲されたものでした。 第9交響曲の第4楽章がシラーの詩に基いた合唱つきの楽章になったため、使われる事なく残ってしまった主題を弦楽四重奏曲の主題に転用したそうです。

第13番(op.130)は、後期弦楽四重奏曲のなかでも問題のある1曲です。この曲は6楽章からなる曲で、最終楽章には長大なフーガが配されていたのですが、 このフーガ、長大かつ難解であったため、初演のときには不評だったとか。特に、楽譜出版社のアルタリアの意向も汲み入れ、 弦楽四重奏曲第16番完成の後に新たにアレグロの短めの終曲を書き下ろし、その形で出版されたそうです。 もともとの終曲であったフーガの楽章は「大フーガ」(op.133)という独立した曲として出版される事になりました。 イタリア四重奏団のこの演奏では改作版のフィナーレによる演奏ですが、近年ではオリジナルの「大フーガ」をフィナーレに置いた演奏もなされるようです。 (澤カルテットによるベートーヴェン弦楽四重奏曲チクルスでは第13番を2通りのフィナーレで演奏していました。)
さて、13番は以上のような特殊な経緯を持つ曲なのですが、曲の構成も6楽章構成となり、それぞれの楽章がはっきりした個性をもっており、 全体としては弦楽四重奏による組曲、といった様相を見せています。
第1楽章は15分近い長さのアダージョ楽章、第2楽章は間奏曲的な短いプレスト楽章、 第3楽章は曲想が様々に変転するアンダンテ楽章、第4楽章はこれまた間奏曲風のドイツ舞曲(レントラー舞曲)、 第5楽章は叙情的な美しさと哀しさに満ちた「カヴァティーナ」で、ベートーヴェン自身も会心の作といったと伝えられるアダージョ楽章、 第6楽章は先にも述べたように初演の後に差し替えられた楽章で、快活なアレグロ楽章。

「大フーガ」(op.133)は、上でも述べたようにもともとは弦楽四重奏曲第13番の終楽章として作曲されたものの、 終楽章が差し替えられたために独立した曲として出版されるようになったものです。
最初に提示されるフーガの主題は短2度進行と減7あるいは長6度進行の組み合わされたもので、 後にシュニトケがこのフーガ主題を自作の弦楽四重奏曲第3番(1983)に引用した事からも分かるように、 19世紀初期に書かれた音楽としてはかなり前衛的なものです。
フーガ主題の提示の後、3連符が印象的な長大なアレグロの第1フーガ、穏やかな様相のメノ・モッソ・エ・モデラートの第2フーガ、 トリルが印象的なアレグロ・モルト・エ・コン・ブリオの第3フーガと続き、第2フーガ、第3フーガの変奏的な再現を経て、 第1フーガ、第2フーガ、第3フーガの断片的な回想を含んだ終曲へと至る、演奏に19分を要する741小節に及ぶ大曲です。

第14番(op.131)は、特に誰かから依頼を受けた訳でもなく自発的に作曲された作品。 第15番で5楽章、第13番で6楽章と、一つづつ楽章数が増えて、この第14番では7楽章になり、 しかも7つの楽章全てが切れ目なく通して演奏される、という異例な形態となりました。 第13番と同様、第14番も多様な楽想の楽章から構成された組曲的様相を表しています。 第13番では気楽な雰囲気も出ていたのですが、この第14番では厳しい雰囲気が前面に出てきているように感じられます。
第1楽章はとても哀しげなフーガ。第2楽章は第1楽章と趣を異にし、伸び伸びとした雰囲気のアレグロ楽章。第3楽章はわずか11小節の間奏曲。 第4楽章は全曲の中心となる、息の長い旋律をゆったり歌わせる変奏曲。 第5楽章はプレスト。スケルツォ楽章で、ヴァイオリンが軽快な主題を奏でています。 楽章の終わりの方で4つの楽器全てがスル・ポンティチェロ奏法(弓を駒のすぐ近くに持ってきて弾く奏法。 金属的な音色がするので聴けばすぐわかります)で演奏する部分があるのですが、古典派の曲でスル・ポンティチェロで演奏するものはかなり珍しいと思います。 第6楽章は哀しげで涙に暮れるような間奏曲風の楽章。私は第13番の第5楽章「カヴァティーナ」、第16番の第3楽章と並んで、 第14番の第6楽章はベートーヴェンの後期弦楽四重奏曲の中で、美しい旋律を持つ楽章であると考えています。 最終楽章である第7楽章は、力強くも悲愴な雰囲気に満ちたソナタ形式楽章。

第16番(op.135)は、ベートーヴェンが亡くなる半年前に完成した曲で、ベートーヴェン最後の作品。 15番、13番、14番と、楽章数が増えて巨大化していった3曲の弦楽四重奏曲とは趣を事にし、4楽章構成に戻った作品。 第3楽章の幻想的な重々しい雰囲気のある変奏曲は、後期の作品のなかでも最も美しい楽章の一つで、 弦楽四重奏のリサイタルでアンコールに演奏される事もしばしば。 私自身も、ピアノサークルのオフ会ではこの第3楽章の第1ヴァイオリンパートを弾く事が多いのです。 第3楽章の重く幻想的な雰囲気とは対照的なのが第4楽章。透明で明るく、軽妙さも感じられる楽章ですが、第4楽章の冒頭部分には、 「ようやくついた決心」という表題が掲げられ、「そうでなければならぬか(Muss es sein?)」、「そうでなければならない(Es muss sein!)」と 記された、実際には演奏される事のない主題が記されているのが何とも謎めいています。

ベートーヴェン バガテル集
スティーヴン・コヴァセヴィチ(piano)
ベートーヴェンはバガテルと名のつくピアノ小品集を3つ作曲しています。 「7つのバガテル」作品33と「11のバガテル」作品119、そして「6つのバガテル」作品126です。
ベートーヴェンのピアノ曲は意識的に聴いたものというと、「ハンマークラヴィーア」および、 30番から32番のソナタと、後期のピアノソナタに限られていたのですが、ピアノサークルのオフ会で、 サークルの仲間が「6つのバガテル」を演奏したのを聴いたことがきっかけで、 6つのバガテルを聴くようになりました(まだ、7つのバガテルと11のバガテルまでは手が回らないのですが)。 ですので、今はまだ6つのバガテルについてしか述べることが出来ません。
6つのバガテルは、126番という作品番号からも分かるように、最後期の作品になります。 作品125が第9交響曲、作品127が後期弦楽四重奏曲群の第1曲である弦楽四重奏曲第12番と、どちらも大曲であるのに対し、 2つの大曲の間の時期に位置するバガテルは6曲あわせても15分程度の短い曲であり、くつろいだ雰囲気さえ感じられます。

第1曲のAndante con motoは、聴いていて心が和むような、ゆったりと優しく歌いかけるような旋律が印象的。
第2曲のAllegroは、第1曲と対照的に急き立てられるようなリズム。
第3曲のAndante cantabile e graziosoは、第1曲に近い雰囲気をもち、アルペジオが美しいです。
第4曲のPrestoは、力強く突き進んでいく雰囲気。
第5曲のQuasi allegrettoは、どこか懐かしい感じのする優しい旋律に聴き惚れてしまいます。
第6曲のPresto - Andante amabile e con motoは、ちょっと趣を異にします。 第1,3,5曲目がゆったりしたテンポで旋律を歌わせ、第2,4曲が速いテンポであったのに対し、 第6曲はPrestoの激しい序奏で始まるものの、後はAndanteでややゆったりしたテンポで旋律を歌わせます。 途中、緊張感をはらんだ部分があるものの、このまま静かに曲を終えるのかな、と思いきや、 最後は序奏と同じくPrestoのコーダで曲を終えます。

ホームページへ

検索画面