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マーラー:交響曲第1番「巨人」(ブルーノ・ワルターによる4手連弾版に基づいたピアノ独奏版)
岡城千歳(ピアノ)
マーラーの交響曲第1番「巨人」と言えば、作曲・初演当時の1880年代後半の交響曲としては編成、演奏時間ともかなり規模の大きな作品です。 マーラーの弟子であり、指揮者、ピアニストであったブルーノ・ワルターがこの「巨人」を、オーケストラ総譜を4手連弾のピアノ譜に編曲していたとの事。 岡城千歳は偶然この楽譜の存在を知ってそのスコアを読み解いてみたところ、
「オーケストラ総譜を忠実にピアノ連弾譜に書き直したものではあるけれど、原曲の雰囲気を損なっているように思われた」
と感じたらしく、ワルターによる連弾譜を元に、オーケストラ総譜を参照しつつ、ピアノ独奏譜を自身で書き上げ、そのオリジナル譜を演奏した、 という非常に独創的な試みを行った演奏を収録したCDです。

CDを聴いた第1印象は・・・。
「これ、本当に一人で演奏しているのか!?」
と言うものでした(未聴ですが、スクリャービンの「法悦の詩」の4手連弾版を一人で多重録音したCDを以前リリースされているらしいです)。 多重録音しているか、腕がもう1本ほど余分についてるんじゃないか、と思うくらいの超絶技巧であり、 これを一人で演奏しているというのは何度聴いても信じ難いほどです。
大編成オーケストラ用の曲をピアノ独奏で演奏しているために、弦楽器や管楽器では可能な奏法をピアノ用に書き換えたり、 ピアノで演奏しやすいように旋律を少し変えたり、という事はスコアを見なくても一度聴いただけで分かりますし、 そのことに関して不満や異論を持たれる方もいるとは思いますが、斬新かつ大胆なこの試みは大いに評価されるべきと思います。
圧巻は第4楽章の冒頭。ここはオーケストラでは全楽器総動員の場所ですが、 このピアノ版は何度聴いても「本当に2本の腕だけで演奏しているのか?!」と、 思わざるを得ないほどの技術と迫力があり、ここだけでも一聴の価値は大いにあります。
なお、重低音がかなり多いので、夜間にボリュームを上げて聴くことはあまりお勧めできません(苦笑)

[Chateau C10001]

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